インド熱がさめやらず そのⅢ

インド熱が持続してしまうもう1つの理由は、日本にいながらにして
インドカルチャーに触れられてしまうことだと思う。
手っ取り早いのはもちろん、カレー。
不思議なことに、誰もが言うようにインドで食べるカレーは
インドの空気とあいまって、スルスルと体にしみわたるようでおいしくて、
日本に帰ったら日本カレーが食べたくなるかと思いきや、体は
あのインドの気候(大気汚染はあんなにひどいのに)と
スパイシーなカレーを求めてしまう。
一食分のライスはこれでもかと思うほどの量だったけれど、
サラサラとしたお米だから、スープに近いカレーとあいまって
重くないのだ。かえって帰国後は、日本の粘度あるお米を重たく
感じてしまったほど。暑くて食欲がないと、サラサラした
お米が体にはありがたい。



そう思って東京を歩いてみれば、インドカレー屋は
一駅に一軒くらいの割合であるのではないかというほどだ。
この前千駄木を仕事で訪れたとき、空腹を覚えてお店を
探していたら、ダージリンhttp://www.1darjeeling.com/
という店を発見。誘われるままに中へ入り、インドカレー
食べてしまった。あとから考えればここは、東大のまん前にある
お店と同じ系列らしい。
麹町のアジャンタ、近所のナタラジもヘビーユースしそうだし、
早くもインド料理やにアンテナをはってしまいそうな予感だ。



それにしてもインドできわめて快適だったのは、食の嗜好を表明
するのに余計な苦労を伴わないということ。
べジ/ノンベジでメニューも分かれているし、「私はべジです」
って言うだけで「あなたはダイエッターなのね」とか
「健康に気を使っている人なのね」という含みを持った目で
見られることも、まして言葉で言われることもない。
日本はそういうところが不自由きわまりない。
人と食事をすると疲れたりするのはそういうのが原因だったりする。
だけどインドはストレスフリー!!
これは私にとって意外な発見だった。同調圧力がいかに働いて
いるのか、異文化に入るとまざまざとわかる。